008 行人

好きな一文
「そうして私をそこへ取残したまま、一人でどんどん山道を馳け下りて行きました。その時私も兄さんの口を迸しる"Einsamkeit, du meine Heimat Einsamkeit !(孤独なるものよ、汝はわが住居なり!)"という独逸語を聞きました。」
理由
このシーンを想像すると、とても滑稽です。「俺は孤独だー!」と叫びながら、すごい勢いで駆け降りていく一郎(兄さん)。
人生の本質に気付き苦悩する一郎ですが、僕が彼に会うチャンスがあればコブクロ(歌手)のこの歌詞を教えるでしょう。"愛されることを望むばかりで 信じることを忘れないで"と。彼はわかってくれるでしょうか。
(JUN OSON/イラストレーター 男 東京都)